還流(ドラッグ・チェイスシリーズ1)のあらすじと感想|この二人が可愛くてたまらない

「還流(ドラッグ・チェイスシリーズ1)」とは

「還流(ドラッグ・チェイスシリーズ1)」とは、著者のエデン・ウィンターズが執筆したMMロマンス小説です。
舞台は南カリフォルニアの薬物捜査局で、二人の男がコンビを組んで、数々の薬局や企業などの違反を調査していく物語です。

こんな人におすすめ
  • 大人の恋愛が好き
  • ケンカップルが好き
  • 物語もしっかりとした話が読みたい!

原書は全9巻で既に完結されており、日本語版ではようやく2巻目の出版に目途がたった状況です。

今回は「還流(ドラッグ・チェイスシリーズ1)」について語っていきたいと思います!




「還流(ドラッグ・チェイスシリーズ1)」のあらすじ・登場人物

あらすじ
薬物の違法取引で10年の刑をくらったラッキーは、南カリフォルニアの薬物捜査局で働いている。
犯罪者としての裏の知識を買われ、刑期短縮の代わりに捜査協力をしているのだ。

だがあともう少しでその契約も終わる。本当の自由が手に入る。
新たに相棒となった元海兵隊員の新人ボーは、ラッキーの目にはあまりにスマートで堅物すぎる男に見えた。ベジタリアンでモラルの塊で片付け魔。

形のいい尻に目を奪われながら、彼を鍛え上げ、潜入捜査で殺されないように仕上げてやらなければならない。
そんな二人に異常な量の処方箋を出すクリニックの潜入捜査が命じられ――。エデン・ウィンターズ本邦初翻訳作品。

簡単にあらすじを説明すると、主人公はラッキーという30代の男性で、とある理由から薬物捜査局で捜査協力をしています。
彼があと数か月で捜査協力が解放されるギリギリで、ラッキーの後任である新人ボーを育てろという指令が出ました。

ラッキーは渋々、ボーとコンビを組んで共同生活しながら任務につきます。
最初は二人とも犬猿の中でしたが、一緒に行動していくうちに距離が近づいていきます。

この距離がだんだん近づいていく感じが、堪らなく萌える作品です。
(今作もリバなので、苦手な方はご注意ください。)

ちなみに表紙と挿絵は高山しのぶ先生です!
あまつき」などのマンガを描いている超大御所の方です。
挿絵も素晴らしく可愛いので、ぜひチェックしてみてください!

※いまならKindle Unlimitedで無料で読めますよ〜

登場人物

ラッキー(レイモンド)・ラックライター:南東部薬物捜査局(SNB)薬物転用防止保安部の前科者枠のエージェント。口悪い
シャーロット:ラッキーの妹

ボー・ショーレンバーガー:南東部薬物捜査局(SNB)薬物転用防止保安部の新人エージェント。薬剤師の免許持ち。すげー良い人
ウォルター・スミス:南東部薬物捜査局(SNB)のラッキーの上司。裏がありそう
キース:ラッキーの同僚。ラッキーが嫌い
アート:ラッキーの同僚。

ヴィクター・マンジャルディ:若き日のラッキーを拾った、ドラッグ組織のボス。

クレイマー:リージェンシー製薬のCEO
マイケル・バーネット:リージェンシー製薬のローリー工場の統括マネージャー

ビバリー・ライアーソン:ライアーソン・クリニックのオーナー医師。うんさくさい女性
クロード・W・エレッジ:RX廃業回収社の社長。ライアーソンの恋人




「還流(ドラッグ・チェイスシリーズ1)」の感想(ネタバレあり)

とても面白かったです。とにかくボーがかわいい!
詳細の話は後で語るとして、物語としてもとてもよくできてる作品でした。ちょっとご都合展開がありましたが、全然気にならなかったです。
以下、語ります!

ラッキーとボーの共同生活が良い

実は最初、ラッキーの攻撃的なキャラクターが好きではなかったのですが、ボーと関わるにつれて絆されて柔らかな性格になっていくのがすごく良かったです。(ラッキーにも理由があったようですが)

ラッキーとボーが最初にドライブしていた時、ボーに嫌がらせとして爆音で曲を流していたんですが、私がやられたら絶対キレてると思うので耐えたボーはすごいなと思わず感心しました。

そして二人が共同生活を始めると、お互いの嫌なところに渋々目をつぶって受け入れていくところが二人とも根っこが優しい人間なんだろうなと。
二人とも仕事だから仕方なく、という部分はあったと思いますが普通だったら嫌です。

特に、途中から二人でベッドにいくシーンが面白いくらいに増えたところは、思わず爆笑してしまいました。(そこまで仲良くならなくても!)
ラッキーもボーのお尻に一目惚れしてたし、ボーはラッキーが唯一自分の過去を打ち明けられる人間という点で、惹かれあっていたんだなと思うとほっこりします。

やっぱり一番萌えたのは、今まで眠れなかったラッキーがボーと一緒に寝ることで眠れるようになるシーンは胸熱でした。
単純にカフェイン中毒になってただけというオチでしたが 笑。

最後の展開が胸熱!

今作はミステリーではなくサスペンス作品でしたが、最初にラッキーがトラックを強奪した大手薬品会社の話が、最後まで繋がってくるのはとても良かったです。案の定、オレンジ色のタイをつけてる人物がアウトでしたね。

個人的に好みだったのは、ラッキーがボーのことを想って身体が復活しても、会いに行かなかったシーンです。
完全にラッキーは自己犠牲タイプの人間ですが、この時点でボーと会っても未練が残るだけだし、スパイスが足りなかったので良い展開でした。

結局、ボーが必死に探してラッキーのことを追いかけてきたわけですが、このシーンもすごく良かったです。
ボーがラッキーを見つけて最初の一言が、これでした。

「デカフェのブラック、ステビア4本?」

作中で繰り返した彼らのキーワードを最後に持ってくるのはキザですが、めちゃくちゃハッとするので好きです。
この時点で、「あ、このセリフはボーじゃん!ボーが探しにきたのね!?」って最初から読んだ人ならわかるようになってるのが理由です。
小説あるあるですが、こういうのはすごく気持ちがいいです。

ラッキーとボーが収まったのも嬉しいですし、ラッキーがボーと関わったことで彼の人生が好転しかけている点も、明るい終わり方で良かったです!

ボーが可愛くてしょうがない

1巻はひたすらボーが可愛かったです。絶対に読んだ人なら同感してくれるはずです。
まだ彼の一部分しか見れてないのですが、一番可愛かったのが、ラッキーに対するメールです。

ボーは薬物中毒のトラウマから、薬局で薬剤師として働くときに薬の誘惑に負けないかどうか不安になります。
私も不安障害の経験があるので、めちゃくちゃ共感して思わずボーの気持ちに感情移入してしまいました。一切カフェイン取らずに運動するところも、同じだなーと思いながら。
不安になる時ってどこまでいっても未来への不安が止まらないんですよね。

それをラッキーがメールしろやこら!と安心させ、それからボーが時々「いる?」みたいなメールを送ってて、そのシーンが毎度とても可愛かったです。
ラッキーからの返信に縋り付くボーの様子が想像できて、本当に可愛かったです。

あとラッキーに一緒に走りに行こう?って誘うボーも可愛すぎました。ラッキーと一緒に走りたいのね、わかる!と思いながら…。
原書だとまた違う感じなんでしょうが、日本語訳だといちいちセリフが可愛く思えて、本当にずっと悶えてました。

あー早く2巻が翻訳されないでしょうか。正座でずっとお待ちしております。




まとめ

ちょっと長めになっちゃいましたが、私のボーへの萌えさ加減が伝わったでしょうか。
今作が発売されたのが2016年なので、2巻が出るまで数年かかってる感じになりますが、せっかくなので全巻翻訳してほしいです。

もしくはがんばって英語読むか…
私が我慢できずに原書を一生懸命読む前に、早く2巻が出て欲しいものです。出版社さま、よろしくお願いいたします。